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待ったをかける歌舞伎役者

1年後に、何割が残るのか

毎週保存した店舗一覧から数えた実測です。一番きびしいチェーンは1年で4店に1店以上が消えています。

5
監視中のチェーン
20
スナップショット回数
131
監視日数

先に数字を出します。5つのチェーンの店舗一覧を毎週保存し、消えた店を数えて1年に直したものです。 本部が公表する店舗数ではありません。

チェーン業種年間閉店率
A社住宅の内装・建具まわり8.6%
B社高齢者向けの生活支援25.9%
C社ハウスクリーニング15.4%
D社参考値生活便利サービス11.9%
E社参考値介護向けリフォーム19.3%

期間 2026-04-29 〜 2026-09-07。前の週に載っていた店が翌週に消えていれば1件と数えます。 ただし同じ店名が後の週に再び載ったものは「看板の付け替え」として除外しています。 年間閉店率=実閉店 ÷ 平均店舗数 ÷ 監視期間(年)。いま載っている店のうち、1年でどれだけが消える計算になるかです。 監視は約4か月と短いため、この換算値は振れます。 「参考値」は取得数が本部の公表を下回っているチェーンです。

きびしいところでは、1年のうちに4店に1店以上が消えています。 一番ゆるやかなところでも、10店に1店は消えています。

創業熱にうなされていませんか。 独立の話は、うまくいった人の話ばかりが集まります。うまくいかなかった人は黙って辞めるので、 話が出てきません。その結果、見える景色は実際より明るくなります。

創業の前後は、アドレナリンがたくさん出ています。何でもできる気がします。 実際、始めてから数か月は、絶対に成功すると思えるでしょう。

ところが、売上は思ったほど上がりません。そして営業をやったことがない人がほとんどです。 売上を上げるために何をすればいいのか分からない。だから本部に指導をお願いします。 返ってくる答えは、だいたい決まっています。

チラシを出してください。
今は我慢のときです。
チラシを出し続ければ、うまくいくはずです。

現実はそんなに甘くありません。

チラシの算数

チラシを撒くには、1回あたり十数万円から数十万円かかります。 最初のうちは本部の言うとおりに借りているので、払えます。問題はその先です。

反響率は低いです。20万円かけて注文が1件か2件、ということはざらに起きます。 客単価5,000円のマッサージ店で、そのまま計算してみます。

段階計算結果
チラシ1回20万円で注文1〜2件1件あたり10〜20万円
客単価と比べる1件5,000円1件取るごとに9.5〜19.5万円の持ち出し
5回撒く20万円 × 5回広告費 100万円
取り戻すのに必要な件数100万円 ÷ 5,000円200件
月25日でこなすなら200件 ÷ 25日1日8件
実際にこなせる件数1件1.5時間・1日8時間1日5件 = 月125件
足りない分200件 − 125件75件

広告費を取り戻す前に、体のほうが先に限界に来ます。 1日8件が必要なのに、施術の前後の片付けや受付を入れると1日5件が上限です。 月を丸ごと使っても125件。200件には届きません。

しかも、この200件には家賃もロイヤリティも自分の生活費も入っていません。 材料を使う商売なら、広告費は材料費を引いたあとの粗利から払うので、必要な件数はさらに増えます。

反響率が上がらない限り、チラシを続けるほど穴は深くなります。 「今は我慢のとき」と言われたら、何件の反響で元が取れるのか、その件数を自分の体でこなせるのかを、自分で計算してください。

全てがうまくいくことはありません。 ここから先は、10年ほど加盟店をやってきて自分が見てきたことです。数字ではなく、私の見方です。