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待ったをかける歌舞伎役者

3. キャッシュフロー・クワドラントという考え方

どこにいても、夢はかなえられる

キャッシュフロー・クワドラントとは、『金持ち父さん』の著者であるロバート・キヨサキ氏が提唱した、 お金の稼ぎ方で人を4つに分類した図です。

1. キャッシュフロー・クワドラントとは

このような図になっています。

E会社から給料をもらう人サラリーマン・雇われ社長 B大規模なビジネスオーナー S個人事業主小規模な会社の経営者 I投資家大株主・大規模な賃貸オーナー
キャッシュフロー・クワドラント(このサイトで作成した図)

簡単に説明すると、次のようになります。

区分どんな人か
Eサラリーマンなど、会社から給料をもらっている人。雇われ社長もEに入ります
S個人事業主や、小規模な会社の経営者
B大規模なビジネスオーナー
I投資家。大株主や、大規模な賃貸オーナーなど

Eで収入を得るのは、職種や会社を選ばなければ簡単です。 一方で、S・B・Iで収入を得られるようになるには、数年から数十年の時間が必要です。

だから、S・I・Bのクワドラントに行きたいのなら、長い時間を耐えられるよう、好きなことを選ぶべきです。 本田技研工業の創業者・本田宗一郎さんの本の題名にもある「得手に帆あげて」のとおりです。 (好きなこと、興味のあることを選ぶ)

創業者や投資家も「好きなことをやれ」と言っている

スティーブ・ジョブズ(Apple共同創業者・2005年6月12日 スタンフォード大学の卒業式)

"I'm convinced that the only thing that kept me going was that I loved what I did. You've got to find what you love—and that is as true for work as it is for your lovers. (…) And the only way to do great work is to love what you do."

続けてこられた理由はただ一つ、自分のやっていることが好きだったからだと確信しています。好きなものを見つけなさい。それは恋人と同じで、仕事にも当てはまります。(中略)すばらしい仕事をする唯一の方法は、自分のやっていることを好きになることです。

ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイ会長・2009年分の株主への手紙)

"Moreover, we have long had jobs that we love, in which we are helped in countless ways by talented and cheerful associates. Indeed, over the years, our work has become ever more fascinating; no wonder we tap-dance to work."

そのうえ私たちは長年、大好きな仕事に就いてきました。有能で明るい仲間に、数えきれないほど助けられています。年を追うごとに仕事はますます面白くなっています。踊るような足取りで出社するのも当然です。

ジェフ・ベゾス(Amazon創業者・2018年9月13日 ワシントンでの対談)

"So, I tap dance into the office. I love Amazon, I have so much fun there."

だから私は、踊るような足取りで出社します。Amazonが大好きで、とても楽しいのです。

"The missionaries love their product or their service and love their customer and are trying to build a great service. By the way, the great paradox here is that it's usually the missionaries who make more money."

(買収先の創業者について)伝道師型の人は、自分の商品やサービスを愛し、客を愛し、すばらしいサービスを作ろうとしています。そして大きな逆説ですが、たいてい伝道師型の人のほうが多く稼ぐのです。

英文は本人の発言・文書の原文。日本語訳はこのサイトによるものです。

好きなことを仕事にすると、失敗しても、また続けられます。体調が悪くても、やりたくなります。 S・I・Bで成功したければ、どんな状況でも仕事を続けられなければ、成功はできません。

もちろん、科学研究が好きで研究所に所属するなど、好きな仕事をしているEだって成功者です。

2. どのクワドラントでも、夢はかなえられる

動画サイトなどを見ていると、必ずBやIに行かないといけないと考えている人たちがいます。 でも実際には、SでもEでも、夢をかなえることができるのであれば、どこでもいいのです。

さらに付け加えると、お金持ちにならなくたっていい。 自分の夢をかなえて、それを続けられるだけのキャッシュフローを得られればいいのです。

例区分なぜ成功者か
木工が大好きで、作った製品をネットで売りながら作り続けている人S夢をかなえ続けている
スポーツ選手基本的にS大好きなスポーツを、トップレベルで続けられる

スポーツ選手は、引退後のことを考えて、スモールビジネスを起こしたり、不動産投資をしたりする人が多いです。

3. 1つのクワドラントに、こだわらなくていい

本題はここです。1つのクワドラントにこだわる必要はありません。 実際には、いくつものクワドラントから収入を得ている人がいます。

人収入の出どころ
一部上場企業を創業した、ある先輩会長職の間は、給料(E)と配当(I)。引退後は配当(I)だけで、年間数億円の収入があった
0章に出てきた地主さん親から引き継いだ農業(S)、不動産賃貸(I)、自分で創業した不動産管理会社(S)

つまり、夢ややりたいことを、生涯やり続けられるだけのキャッシュを得られていれば、成功なのです。

でも、働かないで楽をしたいと考える人が成功している姿を、私は見たことがありません。

1章でも書きましたが、どのクワドラントで成功しているお金持ちも、常に働いている人が多いということは、忘れないほうがいいです。

お金持ちになって一時的に自由を満喫しても、3か月もすると新しいビジネスを始めていたり、別の会社の役員になったりしています。結局、自由という名の何もしない時間に飽きて、仕事をする人がほとんどです。

出典:ロバート・キヨサキ『改訂版 金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』白根美保子訳、筑摩書房、2013年/本田宗一郎『得手に帆あげて 完全版』光文社、2014年/ Steve Jobs Archive「Stay Hungry, Stay Foolish」(2005年スタンフォード大学卒業式スピーチ)/ バークシャー・ハサウェイ 2009年分の株主への手紙/ ベゾス氏の対談記録(Economic Club of Washington, D.C.・2018年9月13日)。 図と説明は、このサイトで独自に作成したものです。