← 投資
待ったをかける歌舞伎役者

高配当株

利回りの高さだけで選ばない

現在、株式では高配当株を積み立てています。高配当株は、持っているだけで定期的な現金を受け取れる可能性があります。しかし、表示された配当利回りは約束された金利ではありません。会社の利益が減れば、配当も減ることがあります。

1. 配当利回りは、株価でも動く

配当利回りは、1年間に期待される1株当たり配当金を、現在の株価で割った比率です。

配当利回り = 1株当たり年間配当金 ÷ 株価 × 100

配当金が増えれば利回りは上がります。しかし、配当金が同じでも株価が大きく下がれば、計算上の利回りは上がります。

高利回りになった理由考えること
利益が増えて増配した利益と現金が今後も続くか
株価が大きく下がった業績悪化や減配を市場が見込んでいないか
一時的な特別配当翌年も同じ配当が出る前提にしない

2. 配当は会社の財布から出る

会社が利益を出していても、設備投資、仕入れ、借入金の返済に現金が必要です。配当を続ける力を見るには、利益だけでなく、営業で現金を生めているか、借金が重すぎないかも確認します。

3. 配当を受け取っても、株価は下がる

年間¥5,000の配当を受け取っても、株価が¥5万円下がれば、合計では利益になりません。配当だけを見ず、株価の変動と合わせた全体で考えます。

一社の高い利回りへ集中せず、業種と買う時期を分けます。配当が目的でも、会社自体を長く持てるかが先です。

4. 高配当は、会社選びの入口

配当利回りは候補を探す入口にはなります。しかし、利回りの数字だけで買う理由にはなりません。なぜその配当を出せるのか、なぜその株価まで下がったのかを説明できる会社を選びます。

5. 新NISAで毎月5,000円ずつ買っていたら

前の章の買い方を、実際の株価で計算してみます。新NISAが始まった2024年1月から、毎月25日に5,000円を証券口座へ入れ、指値注文を置いておく。100株が買える資金が貯まったら約定する。配当はNISAなので税金が引かれず、全額そのまま次の買付に回します。銘柄は、この期間ずっと配当利回りが3%を超えていた通信最大手です。

新NISAで毎月5,000円ずつ高配当株を買っていたらどうなっていたか 積立元本165,000円に対し、評価額は193,270円。 050,000100,000150,000200,000 193,270円 2024年1月2024年7月2025年1月2025年7月2026年1月2026年7月
積み立てた元本株の評価額+残った現金
項目NISA税金がかかる口座
積み立てた元本165,000円165,000円
評価額193,270円190,411円
受け取った配当8,240円6,351円
買えた回数11回11回

2026年10月12日時点。株価は実際の終値を使い、売買手数料は含めていません。最後に1単元へ届かず残った現金も評価額に入れています。

33回の積立で3か月に1回のペースで買えました。2025年4月には株価が下がった日に指値が通っていて、安いときに買えたのは狙ったからではなく、貯まったら買うという順番にしていた結果です。

ただし、この買い方が成り立つようになったのは最近です。この会社の株は2023年6月まで、100株買うのに27万円から62万円かかりました。毎月5,000円では何年も1回も買えません。2023年7月に1株を25株に分ける株式分割があり、100株が1万円台になりました。会社自身が、新しいNISA制度を踏まえて投資単位を下げたと説明しています(2023年5月12日の発表)。

つまりこれは、昔から誰にでもできた方法ではありません。制度と会社の判断が重なって、ようやく少額で積み立てられるようになりました。33か月で1.17倍という数字も、短い期間をたまたま切り取ったものです。これから同じようになるという話ではありません。