増やす資産ではなく、守る資産
私は金の積立を、もう10年以上続けています。現在も、高配当株と並んで積み立てている資産です。ただし金現物は、会社の株とは役割が違います。
金は、一度に大きく買って短期売買しているのではありません。少しずつ積み立てる方法を10年以上続け、現在も継続しています。
保有期間が長くても、金の価格が保証されるわけではありません。長く持っている事実と、これから必ず値上がりするという話は分けて考えます。
100グラムの金を10年持っても、100グラムのままです。株なら会社が利益を積み上げ、配当を出す可能性があります。しかし、金現物から配当や利息は出ません。
利益が出るのは、買った価格より高く売れたときです。短期の値上がりを当てにいけば、金でも投機になります。
金には販売価格と買取価格があり、その差があります。買った直後に売れば、その差だけで損失になることがあります。手数料、小口の加工費、送料、保管費も確認が必要です。
| 買う前に確認すること | 確認する理由 |
|---|---|
| 販売価格と同時点の買取価格 | 値上がり前に埋める必要がある差を知る |
| 現物引渡しか、業者の保護預りか | 自分が何を所有し、どこにあるかを知る |
| 保管料と保管方法 | 盗難、紛失、業者の信用リスクを分ける |
| 買取条件と必要書類 | 売りたいときに売れるかを確認する |
現物を自分で受け取る方法もあれば、業者に預ける方法もあります。業者へ預けるなら、現物が手当てされているか、残高の通知があるか、現物を引き出せるか、買い戻し条件は何かを契約書で確認します。
金融庁も、金価格について断定的な判断を示す勧誘、損失補償、短期間の頻繁な売買を勧める行為を認めていません。「必ず上がる」「預ければ配当が出る」という話には待ったをかけます。
金現物を持つなら、生活費や毎月の収入を作る目的ではなく、株や通貨とは違う値動きをする資産として考えます。全財産を金へ変えるのではなく、何から守るために、資産全体の何%を持つのかを先に決めます。
金は、持っているだけで収入を生む資産ではない。
値上がりを急ぐのではなく、資産を分けて守るために使う。